REITとは?初心者でもわかる不動産投資信託の仕組みとメリット

2019年1月31日 更新 不動産投資
REITとは?初心者でもわかる不動産投資信託の仕組みとメリット

REIT(不動産投資信託)とは?

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REIT(リート)とは多額の初期費用を必要とせず、少ない資金で始められる不動産投資のひとつ。専門の運用会社に資金を渡すことで、その収益を分配金として受け取ることができます。

REITは「Real Estate Investment Trust」の頭文字を取ったもので、もともとはアメリカで生まれたものです。不動産に投資を行いますが、法律上は投資信託の仲間に分類されています。

REITの種類は?

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REITには、投資の方法によっていくつかの種類が存在しています。

特化型

オフィスや住宅など、さまざまな種類がある中からひとつに絞って投資を行う方法です。投資の方針が定まっている場合におすすめ。

総合型

特定の種類に絞らず幅広く投資を行う方法です。さまざまな種類の物件に投資することで、リスクを分散できるというメリットがあります。

複合型

2種類の不動産に投資する方法で、特化型と総合型の性質をあわせ持っていることが特徴です。投資物件の種類を限定しつつも、リスクをある程度は分散することができます。

REITの仕組み

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投資対象物件の選定や運営に関しては個人で行うことはなく、その役割はREITの運営会社が担っています。

そのため、詳しい知識を持っていない初心者でも低リスクで不動産投資を始めることが可能なのです。

それでは、具体的な取引の流れを見ていきましょう。

REITの取引の流れ

REITを利用するためには、まず証券口座を開設し、投資法人によって発行された投資証券を購入することが必要になります。

投資法人とは、その名の通り出資を募った資金を投資・運用することを主な業務としている法人です。

ただし投資法人は、法律により自らが資産運用を行うことを禁止されています。そのため資金の運用自体は別の会社に委託しており、出資者が投資した資金はそこで不動産の運用に使われます。

そうして発生した収益が、保有している投資証券に応じて分配されるという仕組みになっているのです。

つまり、投資する人が実際の運用業務に携わることはなく、証券口座の開設と投資証券の売買を行うこと以外に必要な作業はありません。

REITのメリット

初心者でも始めやすいREITですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、5つのメリットをご紹介します。

①少額資金で不動産投資ができる

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基本的に個人で不動産投資を行うためには、物件の購入に多額の費用が必要です。
しかし、REITでは少額からでも投資することができるため、自分の好きなタイミングで気軽に始めることができます。

②複数の不動産に分散投資ができる

少額での投資ができるため、複数の不動産に対して投資を行うことも可能です。
本来、物件を新たに買い増すためには多額の費用がかかってしまいますが、低予算でもしっかりとリスクの分散が行えます。

③成功しやすい不動産に投資できる

投資物件を保有している場合はトレンドの変化への対応がどうしても遅れてしまいます。
しかし、REITであれば証券の売買だけで済むので、成功しやすい不動産に対し敏感な反応が可能です。

④換金がしやすく流動性が高い

通常、保有している不動産を売却するためにはどうしても時間がかかってしまいます。しかし、REITであれば自分の好きなタイミングで売買することができるので、換金が容易で流動性の高い資産運用が可能です。

⑤利回りが高い

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REITの利回りは平均で4%近く 、類似した投資方法である株式投資と比較すると高い水準にあるのが特徴的です。

その理由は、投資法人が当期利益の90%以上を投資家に配分した場合に法人税が免除されることにあります。そのため、低予算であってもそれなりの収益を見込むことが可能なのです。

REITのデメリット

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少ない予算でも始めやすいREITですが、少なからずリスクも存在しています。
REITの利用を検討している人はメリットだけでなく、次のデメリットも把握したうえで始めるようにしましょう。

①倒産のリスク

投資証券のやりとりを行っている会社が倒産すると、その価値はゼロになってしまいます。
倒産はめったにしないと思っていても、万が一のことがある可能性は否定できません。

②金利上昇のリスク

REITに限った話ではありませんが、投資法人が銀行から多額の融資を受けている場合に金利が上昇すると、銀行への返済額が大きくなってしまいます。

そうなると、分配金に当てられた金額が削減され、投資家に還元される金額が少なくなる恐れがあります。

③不動産の老朽化や天災などによるリスク

専門家に運用を任せているとはいえ、不動産物件が自然災害など被害を受けた場合、その価値は大きく下がってしまいます。ただ、天災に関しては正確に予想できないため、仕方のないことかもしれません。

少額の資金で不動産投資を始めましょう

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一般的な不動産投資は物件を購入するために多額の費用が必要ですが、REITであれば低予算で始めることができます。

そのため初心者でも始めやすい投資方法ですが、少なからずリスクも存在しているので、しっかり確認したうえで利用しましょう。

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